クルスペタイプの682シリーズは、心地よい抵抗感と安定した音程感、明瞭かつ力強い響きと特に中音域で自然に広がる豊かな響きが特徴です。ダイナミックなサウンドを維持しつつも、繊細なアンサンブル等にも対応できる密度の濃い音色も魅力です。音質と音程を犠牲にしないダイナミクスレンジの広さは現代のホルニストが求めるニーズに十分対応可能だと思います。 ▼調整について フルダブルホルン(および一部のセミダブルホルン)は一般的に第4レバーを押してF管→B♭管に切り替える「押しB♭」での演奏が一般的ですが、こちらのモデルはその逆である「押しF」への変更が可能となっています。(リバースシステム)詳細は別ページ【押しF調整について】をご確認下さい。押しFへの変更/ロータリー動作チェックなど、出荷前調整と一緒でしたら無料にてご対応可能です。何かご希望などございましたらお申し付け下さい。 ▼EASTMANについて イーストマンは1992年の創業以来、一級のクラフトマンシップによって伝統的なサウンドを踏襲し、かつ自社が描く先進的なデザインを併せ持った理想の楽器を完成させ、瞬く間にその地位を確立しました。 世界中から優秀なデザイナーや経験豊富な技術者、そしてトップレベルの演奏家たちを集結させ、最新のテクノロジーを駆使し共に探求し続けた証である様々な楽器は、プロ・アマチュアを問わずソロからフルオーケストラまで シーンに捉われることなくその全てにおいて常に”本物の音”を奏でることでしょう。
▼EASTMANのホルンラインナップ 〈682シリーズ/クルスペタイプ〉 *EFH682D [イエローブラスベル] 紐式 *EFH682GD [ゴールドブラスベル] 紐式 *EFH682ND [ニッケルシルバーベル] 紐式
〈683シリーズ/ガイヤータイプ〉 *EFH683D [イエローブラスベル] メカ式 *EFH683GD [ゴールドブラスベル] メカ式
▼管の巻き方 ・ガイヤータイプ...4番ロータリーが一直線に並んでいる。シンプルな巻きで抵抗感が少なく明るく輝かしい音になる傾向。初心者にが吹きやすくはなる。 ・クルスペタイプ...4番ロータリーが左手親指側に少しずれており、一直線にならんでいない。ベルの巻が複雑なため、抵抗感があり豊かな音色になる傾向。 ▼ベル材料について 素材の上にかける塗装によって同じような色に見えても実は素材が違っていたりします。素材となるブラス=真鍮とは銅と亜鉛を混ぜたもので、この配合率によって素材の強度や色が変わり、音色、吹奏感に違いがでます。銅の比率が上がるほど、音色に温かみが出ると言われます。イエローブラスが一番安いです。 ・イエローブラス...明るく、張りのある音色。シリーズ問わず多くはイエローブラスが主流です。銅が70%、亜鉛が30%。 ・ゴールドブラス...幅のある豊かな音色。銅が75~85%、亜鉛が15%~25%ほど。 ・レッドブラス...より柔らかく落ち着いた音色。銅が85~90%、亜鉛が10%~15%ほど。より丸みのある音色に、深い響きを与えます。 ・ニッケルシルバー..音のレスポンスが良く、深く重厚な音色。銅50~70%、亜鉛10~30%、ニッケル5~30%ほど。 ▼ベルタイプ イーストマンフレンチホルンは2023年3月時点でのラインナップでは全てデタッチャブルタイプです。 ・デタッチャブルタイプ(ツーピース) ベルが取り外すことができるシステムで、コンパクトになるために持ち運びに便利で、ケースも小さくてすみます。一体型に比較し、深みのある音色。 ・一体式(ワンピース) ベルが取り外せないタイプ。こちらのケースの方が大きくなります。デタッチャブルに比較し明るい音色が特徴。 ▼仕上げについて イーストマンフレンチホルンは2023年3月時点でのラインナップでは全てラッカー仕上げです。 ・クリアラッカー...透明なラッカーでパワフルで音抜けがよく艶やかな音色になる傾向です。 ・ゴールドラッカー...クリアラッカーを混合してつくられており、濃いめのゴールドになります。大差はないですが、シャープで音の立ち上がりがよいと言われたりします。 ・銀メッキ...柔らかな音色になると言われています。やや抵抗感がありますので表現力を求める演奏にも向いています。主張も控え目になるためか吹奏楽では銀メッキで揃えることもあるようです。 ▼バルブシステム ・メカニカルアクション...いわゆるメカ式といわれるもの。紐を使用していないため紐の緩み、切れによる不良が起きないことです。操作性についてもレスポンスがよく素早いパッセージにも反応できます。
EFH683D ボールアクション EFH683GD ボールアクション ・コードアクション...ストリングアクション。紐式とよばれるもの。紐の交換が定期的に必要ですが、レバー操作が滑らかで静かなのが特徴です。また紐の長さを調整することでレバーの高さを自由に変えることが出来ます。
EFH682D EFH682GD EFH682ND
▼ローターにオイルがさしやすいダイレクトオイリングシステム ロータリーキャップを開けて中にある内蓋に小さな穴があいてます。その穴から直接ローターオイルをさすことができます。この穴がない従来のホルンは抜差管からオイルを流し込むのですが、抜差管のグリスが一緒に流れて動作不良の原因になってしまったり、ロータリー内にオイルがしっかりと行き渡らないといったような問題がありましたが、それが解消できるシステムです。抜差管を抜かずにオイルを注油できるのでお手入れも楽になると思います。
▼調子の違い イーストマンフレンチホルンは2023年3月時点でのラインナップでは全てフルダブルです。 ・Fシングル シンプルな構造で安く手に入るホルン。自然で無理のない巻きによるスムーズな吹奏感。ホルンの基本の調はF調(inF)であることから楽譜はFで書かれていることが多いです。F管なら移調読みをせずそのまま演奏可能。ナチュラル・ホルンに近い音色で、ホルン本来の豊な音色を充分に引き出し、太く深みのある落ち着きのある音色を奏でてくれることでしょう。管の長さからホルン吹きに必要な「上手な息の流れを作る練習」に適しています。息の圧力、スピード、アタックに対してシビアになれる楽器と言えるかもしれません。これで練習をはじめることによってB♭への持ち替えも楽だと思います。
・B♭シングル 明るく軽い吹奏感が特徴です。Fシングルに比べると息も入れやすくアタックも明瞭。高音もきれいに鳴りますのでソロにもお勧め。Fシングル同様まだ楽器は軽くて扱いやすい方です。F管より4度高い調子で、F調(inF)で記された楽譜は読み替えが必要。近年は吹奏楽が主流となりトランペットなどBフラットの楽器と一緒に練習するということもあり、Fシングルではなく、B♭シングルから入門者が手にするケースが多くなってきています。
・F/B♭フルダブル 上記2つの調の管が1つになったもの。F管とB♭管の組み合わせが一般的で入門者でもこちらから使用することもあります。それぞれ独立した2つの調性をバルブで切り替えることができます。シングルに比較して音程、音色、正確性、パワーなどをレバーひとつで切り替えることで臨機応変に使い分けが出来るのですが操作性が良いということはそれだけ使用する管もパーツも多く重さがあります。フルダブルが多く使われますが、「セミダブル」というものも存在します。同じ音域ですが、全体の管の長さが少し短いセミダブルにはB♭管と、B♭管につなげてF管に出来る補正管(迂回管)がついておりフルダブルより音の出る構造が短くなります。吹奏感は異なり楽器の重さもそれだけ軽くなります。(シングルほどではない)ただしデメリットもあり、低いFの音を出す時にはF管のバルブセクションを通った後、B♭管のバルブセクションも通ることになり、管の中の凹凸を多く通る分、音が影響を受けます。
EASTMAN double horn French horn イーストマン ダブル ホルン フルダブルホルン■管楽器 フレンチホルン ■品番:EFH682GD ■調子:F/B♭調 (B♭/F切り替え可) ■アメリカンシャンク ■バルブシステム:4ロータリー ■管の巻き方:クルスペタイプ ■デタッチャブルベル ■ストリングアクション(紐式) ■ベルサイズ:310mm ■ボアサイズ:11.9mm ■本体材質:ニッケルシルバー ■ベル材質:ゴールドブラス ■マウスパイプ材質:ニッケルシルバー ■仕上げ:ラッカー仕上げ ■可動式指かけ、可動式切り替えレバー ■押しF変更可能(リバースアクション) ※細かい仕様が画像と異なる場合がございます。 セット内容■楽器 本体 ■セミハードケース ■マウスピース ■保証書 ※細かい仕様が画像と異なる場合がございます。
|